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  困った案件

これまでに営業マンが体験した困った案件や失敗事例などを、思い起こして紹介しています。
今思えば笑い話もありますが、当時直面した営業マンが青くなって走り回った案件です。
参考になればと思います。

          INDEX

登記簿に明治時代の書き込み(抵当権)が残っていた

隣同士屋根が互いに越境し合っていた

敷地の中に道祖神(お地蔵様)が立っていた

えとヱの違い

埋蔵文化財が発見された

残金決済の数日前に所有者が亡くなられていた

契約当日朝、今から出ます ! とTELあったきり行方不明

手付け倍返しで契約解除したい

お客様が地面師?に不動産を詐取された

えっ!接道していない?

雨漏りするマンション

築25年の木造住宅はシロアリの巣だった

道路位置指定が途中までしかなかった

ヘビ玉道路は認めません!

不動産の価格査定をしたら弁護士から内容証明が来た

家賃踏み倒しの確信犯

お客様は名の知れた詐欺師だった

権利証が違う!

電車が通る・駅が出来ると言われて買われた土地

排水管を埋設しようとしたらそこにはNTTのケーフルが縦断していた

その別荘は他人の土地に建っていた

庭に植えてある松の木を切ってほしいと頼まれ・・・

自然の節理はすごい、水騒動の巻

汚水管がダンボール紙で造られていた

夕方になると水道がチョロチョロしか出ない!

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登記簿に明治時代の書き込み(抵当権)が残っていた

登記簿がまだ紙の台帳だった頃に農地を売買した時の事です。
登記簿には毛筆で何やら読めない文字がツラツラと書いてありました。
大昔の登記簿はこんなもんかと思い、手続きを進めていざ登記という時、司法書士の大先生がこれを見てウムー、これは抵当権かも知れない。
との話に絶句。
よくよく解読してもらうと、どうも所有者のご先祖様が人からお金を借りたらしく、そのくだりが買いてあったのです。その額金30円也。
この書き込み(抵当権)を抹消する為にはお金を貸した人の相続人を探すしかない。と言われ、駆けずり回りましたが、この家系はすでに途絶えていました。
さあー困った、司法書士の先生もどうやって抹消したらいいのか判らない、これは弁護士でないと・・・。
と言われいざ弁護士事務所へ、
弁護士の先生いわく、出来ますが30万程かかります。と言われ売主さん共々エ〜〜、また司法書士をかけずり回ってやっと、これはそんなに難しくありません、5万位で出来ます。
という先生がみつかり、お願いする事になりました。
結局は裁判所に申し立てをし、公示催告をして除権判決をもらえばよかったわけです。少々時間がかかり買主様にはご迷惑をおかけしましたが、無事に抹消出来ました。
今は笑い話ですが当時は真っ青に成って走り回りました。

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隣同士屋根が互いに越境し合っていた

小さい敷地に建つ古い中古住宅。驚くほど安い、広告すれば問い合わせも多数!!!! 
しかしその家は築30年、売りに出されてすでに2年経つのに成約に至っておりませんでした。
決まらない理由は屋根の越境。
前の前の所有者が敷地の裏に6帖を増築しており、この屋根が隣地に越境していました。今の所有者の方も気づかずか気にせずかそのまま購入、それに気づいた隣地の方も自分の家の増築の際に「隣も出しているのだから」と勝手な解釈。壁がピタリと寄り添う様に増築、屋根は丸々飛び出していました。
それからトラブルもないまま10年が経過、当事者が住むだけならば問題ないかもしれませんが、第三者に売却するとなるとこのままではなかなか厳しいものが。
しかしやはり安さが決め手か、とうとう買う方が見つかりました。状況は認識して頂いたもののこのままでの引渡しは後々のトラブルとなるため、両隣と関係の方々に、
建替えまではお互いこの状況を認識して撤去を申し出ない、将来建替え又は何らかのリフォームをする場合は必ず越境状態を解消する、転売する場合はこの事を次の人に継承する。との合意書を作成し引き渡ししました。
境界問題は大きなトラブルになりがちです。充分気をつけたいものです。

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敷地の中に道祖神(お地蔵様)が立っていた

中古住宅を売買した際、敷地と道路の丁度境目位の所に道祖神が立っていました。
道路の境界を確認するとそれは敷地の中にある事が判り、このままで売買する訳にはいきません。売主様と買主様に相談し、道祖神の立っている部分の土地を分筆登記して市に寄付してもらって売買する事になりました。
この道祖神のいわれは所有者の方も判らないという事でしたので、郷土史の研究家や市役所、県立高校の先生などに調べてもらいましたが、結局どういうものか判りませんでした。
買主様は入居されてから毎日の様にお供え物をしたり掃除をしたりされていましたが、その後一年半位してこの道祖神はかなり歴史のあるものだという事が判り、市の指定文化財となっています。
日常でも道路のそばによく小さな祠があるのを見かけますが、粗末に扱ってはいけませんね。

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えとヱの違い

かなり前の事ですが、お客様が50年も前に取得された不動産を売却しようとされた際、所有者の方の名前は○○かつえ様でしたが権利証は○○かつヱと成っていました。印鑑証明もかつえ様、登記簿もかつえ様で権利証だけがかつヱ様でした。
こういった事は時たまあるようですが、決済当日に司法書士の先生が権利証の確認をして初めて気がつき、その日は決済できずに解散し、後日の決済と成ってしまいました。
何事も事前の確認を怠ってはいけないという教訓でした。

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埋蔵文化財が発見された

広い畑を売買した時の事です。
農地を売買する為には農地法5条の許可が必要です。さらに農地法の許可をうける為には都市計画法29条の開発許可が必要です。
その開発申請の中で埋蔵文化財の有無についての調査指摘があり、市と県の教育委員会で踏査・試掘した結果、埋蔵文化財が有る可能性が強いので発掘調査せよ、との回答。
エ〜・・・、これは不動産売買にとっては大変な事態です。売主様・買主様を交えた再三の協議の結果、発掘費用を夫々半分づつ負担してこの契約を遂行する事に成りました。
その後の調査によると、この辺には3万年前に集落があり、その人達が使った矢じりや獣の落とし穴跡などが発見されました。
どこの市町村でも、埋蔵文化財がありそうな所は地図で示されていますが、予期しないところで出てくる事もありますので、注意したいものです。(注意のしようがないかもしれませんが)

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残金決済の数日前に所有者が亡くなられていた

サラリーマンの方が将来家を建てようと、50坪程の土地を奥様名義で買っておられたのですが、都合で田舎に戻るので売却したいとご依頼を受け、お客様をご紹介しました。
手付け契約をし、ローンが実行される一ヶ月後に残金決済という事で無事契約も終了。ローンも確定して決済日も決まり、皆さん喜んでいざ決済。
ところが当日ご主人様だけがが来られ、私の印鑑でもよろしいですか???。
よくよく聞いてみると、何と数日前急に奥様が亡くなられたとの事。
エ〜、一同あ然として言葉も出ませんでした。
今後の手続きを打ち合わせし、司法書士の先生主導で相続手続きをして、後日決済となりました。
全員でご冥福をお祈りしました。世の中予期せぬ事が起こるものです。

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契約当日朝、今から出ます ! とTELあったきり行方不明

マンションを仲介した時の事ですが、売主様は大阪の企業で買主様は茨城の方でした。
売主様は遠方なので前日の夜から東京に宿泊されました。
契約当日の朝買主様から “今からこちら出ますから” とお電話を頂き一安心。
売主様が来社され、事前の打ち合わせをしていましたが定刻に成っても買主様が来られず、場所がわかりにくいのかなーと思いつつも10分が過ぎ、30分が過ぎ、こちらから電話をしても通じずだんだん不安に・・・。
結局それっきり連絡がつかず、行方が分からなくなりました。
こんな事ってあるのでしょうか。
契約に至るまでには何度も打ち合わせをしての事ですので、当日何かアクシデントがあったとしか思えません。
売主様には丁重にお詫びして、この日はお帰り頂くしかありませんでした。
その後3週間程で別のお客様が見つかり、何とか埋め合わせをする事が出来ましたが、この一件は今でも謎です。

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手付け倍返しで契約解除したい

バブルの頃はこんなケースもありましたが、近年ではほとんど聞かない事でした。
お話も順調に進み、契約時に1割の手付金の授受がなされ、1ヶ月後に残金決済という事で終始なごやかに契約も終わりました。
その1週間後、突然売主様から契約を取りやめたい、とのご連絡。
理由を聞くと、知り合いが高く買ってくれる事に成ったので相手様には申し訳ないが手付倍返しで取りやめたい、という事でした。
双方未履行の段階でしたので法的には契約解除は可能な状況でしたが、心情的には入居を楽しみにしておられた買主様に対して申し訳ない思いでした。
買主様には事情をお話してご納得頂くしかありませんでしたが、何か釈然としないものが残りました。
その後買主様がとても気に入られる物件がみつかり、結果としては喜んで頂いたのですが・・・。

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お客様が地面師?に不動産を詐取された

売買にまつわる事ではありませんが、当社のお客様で転勤で永い間家を空き家にされていた方がおられました。
ある日その家のリフォーム工事が始まったので戻ってこられるのかなーと思いご連絡したところ、戻る予定はなくリフォームも頼んだ覚えはないとの事。
これはおかしいと登記簿を調べたところ、ご本人の住所が変更され、第三者に所有権が移転されていました。
詐取されたのです。
弁護士をご紹介し、不動産は取り戻す事ができましたが、身近でこんな事件が起こるとは考えもしませんでした。
手口はあえて公開しませんが巧妙なものです。
たまには自分の不動産登記簿を調べてみる必要がありそうです。

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えっ!接道していない?

C県N市で新築住宅をお世話したK様からお電話を頂き、「義理の弟が我が家を見て、おたくに頼みたいと言っている、建てる土地はあるようだから相談に乗ってやって」とありがたいお話。
さっそく弟さんに連絡をとり土地の調査に。
その土地は古い分譲地内にあり、法務局で公図を見るとその土地の前にもう一筆土地があり、登記名義は第三者で、地目も公衆用道路ではありませんでした。現地は道路の形態になっていましたが、市道部分と土地の間には明らかに他人の土地があり、接道していません。
これでは建築許可もおりず価値のない土地になってしまいます。
この調査結果を弟さんにご報告し、一緒に土地の名義人の方を訪ねる事にしました。名義人の方いわく、元々この辺一体を所有しており開発して道路を拡げたが、宅地部分だけを売却して道路部分が残ってしまった。との事。
この方が大変良心的な地主さんで気持よく所有権を移転してもらえたので良かったですが、第三者に移転されていたら莫大な損害を被っていた可能性もあった怖い事例でした。

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雨漏りするマンション

マンションの3階でしたが、部屋を見に行くとリビングの窓側に取り付けてあったエアコンの下の壁が少し濡れた様に変色していました。
しかしここは3階、上の階も同じくリビングのはずなのでまさか雨漏りとは思わず、クロスが変色しているだけなのか、エアコンの水が垂れたのか、室外機との配管が不良なのかと思っていました。
しかし売買する為には確認するしかありませんので売主様の了解のもとに調査する事にし、壁紙を剥がして驚きです。
一面びっしょり濡れた跡がありました。
エアコンをはずし、壁を破り、天井も破ってみましたが漏水ヶ所がわかりません。それで上の階の方にお願いして調査させてもらいましたがなかなか判明せず、最後はホースで水をかけたところ、上階のコンクリート製のバルコニー手摺の笠置にヘアークラックがあり、そこから雨水が入っている事が解かりました。
ここは共用部ですので管理組合と話し合い、補修費用は組合から出して頂くことになりましたが、次の方にお引渡し前に発見出来て本当によかったと思います。
マンションの雨漏りはなかなか原因が特定できませんので、充分調査が必要ですね。

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築25年の木造住宅はシロアリの巣だった

かなり昔の事ですが、中古戸建住宅の売買で購入されたお客様から車をもう一台置きたいのでベランダの足元の壁を半分とってほしい、と依頼されました。
壁を撤去してビックリ、壁の中はシロアリだらけですでに空洞に成っており、4本ある遠し柱の内2本はすでに半分中身がなくなっている状態でした。
これほどひどいとは・・・。
契約時に売主様からシロアリ被害についての確認をしましたが、ご本人もご存知なかったのでしょう、特に被害はないという事でした。
売主様もこの状態を見られて大変驚かれていました。
結果的には売主の瑕疵担保責任という事で売主様負担で補修することで円満に解決しましたが、引き渡し後に問題が発覚した場合の瑕疵担保責任はむつかしい問題ですし、お互いにいやな思いをする事にもなります。
仲介業者としては事前に最大限点検すると共に、瑕疵発見能力を高める努力が必要だと痛感しました。

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道路位置指定が途中までしかなかった

道路位置指定というのをご存知でしょうか、
不動産売買でたびたび出てくる道路に関する事ですが、建築基準法では都市計画区域内で建築する場合は同法に規定された道路に敷地が2メートル以上接しないといけない事に成っています。
そこに規定された道路の一つが特定行政庁から位置の指定を受けたこの道路です。
この位置の指定というのが問題で、それは所在地番と幅員・延長が指定されます。位置の指定を受けたあと何年かして道路を改修し、どこまでが位置の指定を受けた道路なのか現地を見ただけでは解らなくなっていたのです。
現地はきれいな道路に面して宅地があり、道路位置指定を受けた番号も年月日も確認出来ました。しかし未接道で建築確認が受けられないことが判明!
一見不思議な話ですが、もともと位置の指定を受けた道路を何の手続きも踏まずに延長して造成していたんですね。
売買契約の前にこの事に気がつき事なきをえましたが、知らずに契約していたらお客様に大変な損害を与えるところでした。

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ヘビ玉道路は認めません!

分譲マンション用地を紹介した時の事です。
マンション用地の価格を決める上で重要な要素は容積率、この土地に延べ何平方メートルの建物が建つかによって土地の価格は大きく変わります。
紹介した土地は駅に程近く、住居地域で容積率200%のところでした。
前面道路は狭いところで4メートル、セットバックして広いところは6メートルありました、この土地の前も当然セットバックして6メートルになります。容積率には前面道路幅員による制限があり、前面道路幅員に対して4/10を乗じた数字以下でなくてはなりません。
つまり道路を4メートルとみなせば容積率200%の地域でも4×4/10で容積率は160%になってしまうという事ですので、道路幅員を4メートルと見るのか6メートルと見るのかによって土地の価格が大きく違ってきます。
答えとして行政当局は幅員の広い部分と狭い部分がある道路をヘビ玉道路(ヘビが卵を飲んだようにでこぼこしている)といい、幅員は4メートルでしか認めません、との最終回答。
狭い部分はわずか10メートル程の距離でしたが、やむなく地権者の方にお願いして譲って頂くことで売買が成立しました。
宅建業者といえども建築法規を正しく理解しないととんでもない事になる、という教訓でした。

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不動産の価格査定をしたら弁護士から内容証明が来た

かなり前に伊豆で中古戸建の別荘を買って頂いたお客様から、売りたいと思うが今どの位なら売れるか査定してもらえないか、とのご依頼。
早速現地を見て取引事例や市場価格を調査し、建物の償却なども計算して査定価格をお送りしたところ、しばらくして知らない弁護士さんから突然内容証明が送られてきました。
この価格は納得できない、もっと高いはず・・ウンヌンと書かれており、依頼者と結託して安い査定書を出したのではないか、と言いたげなニュアンスでした。
よくよく聞くとこの査定書は何かの裁判の証拠資料として裁判所に提出されており、弁護士さん側にとってこの査定価格は非常に不都合だった様です。
弁護士さん側が取った別の査定は当社の6倍以上の信じられない価格が出してありました。
私共は何の裁判かは知る由もなく、宅建業者として調査結果に基づいて客観的に査定をした訳で、伊豆で永く営業して来た者としては大変心外な思いでした。

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家賃踏み倒しの確信犯

賃貸保証制度が無い頃の事ですが、中古住宅を借りたいというお客様がこられ、ご案内したところ大層気に入られ、所定の申込み書類を書いて頂き所得証明やら連帯保証人などの書類をご用意頂く事になりました。
書類をもらって入居審査をしても特に不審な事項も見当たらず、連帯保証人さんの確認も取れたし家主様もOKとの事で契約しました。
しかし早々に家賃の滞納が始まり、再三督促してものらりくらりとまるで他人事、その内連帯保証人もいなくなり、これはやられたと思いましたが時すでに遅し。
最初から家賃を払うつもりなく入居した確信犯だったのです。
これはもう法的手段を講じる以外ありません。
弁護士さんにお願いして早々に出す事が出来ましたが、世の中こういう人もいるのですね。

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お客様は名の知れた詐欺師だった

バブルの頃、高額の物件購入の申込みをして頂いた時の事、
その日の夜、お客様から今日は東京の○○ホテルに泊まっていますから食事でもどうですか、とのお誘い。
丁重にお断りしても、ま〜ま〜そう言わずに今日いい物件を紹介してもらったお礼ですからどうぞ、という事で断りきれずにご一緒する事になりました。
高級ホテルで高級料理がどんどん出てきて、その上何やら高そうなワインまでついてきて、散々ごちそうに成って酔いも回って時間も遅くなり、○○さん遅くなったから今日はここに泊まって行きなさい、部屋をとってあげるから。
と言われたころにはすっかり出来上がっており、そのまま泊まることに。
翌朝、痛い頭をしてフロントに行って驚きです。そのお客様は自分のホテル代も食事代払わず、すでにいなくなっていました。
その後の事は書かないでおきますが、この人は別のところで同じ事をして逮捕されました。それによると全国の高級ホテルを無銭宿泊しては人を騙していた、有名な詐欺師だったのです。
この程度の被害で済んだのは、不幸中の幸いと思うべきでしょうか・・・。

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権利証が違う!

随分昔の事ですが、売主様は代々続く農家のご主人、相続で受け継いでこられた農地の一部を売却される事になりました。
農地法の手続きも終わり、残金決済前日に登記書類の確認に伺い、書類を見せてもらうと相続された時の一件書類がキチット保管されていました。
ところが権利証を見ると地番も登記番号も全然違っていました。これ違うようですが他にありませんか?・・・。
いやこれに間違いない、他のは全然別の場所のものだが・・・とのご返事。 
これは困った、無ければ保証書の用意をしなければ、とあわてて司法書士の先生に相談したところ、
ああーこれは土地改良されているから換地した時のものが別にあるんだよ。権利証と書いた表紙がついてないだろうからもう一度よく確認して!。とあっさり即答。
再び地主様の所へ伺い書類を見たところ、ありました。司法書士の言われる通り、土地改良の他の書類と一緒にペラペラの和紙に登記済印の押したものが無造作に紛れ込んでいました。
同じような状況にある方は一度確認して頂いたらどうでしょうか。

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電車が通る・駅が出来ると言われて買われた土地

土地を売却したいとのご相談。
昭和40年代列島改造論の頃、いたるところで開発をして土地販
売されていましたが、当時それを買って30数年間持ち続けた方からのご依頼でした。
やっと開通したつくばエクスプレス。この沿線には当時どこを通るかわからないのに電車が通る、駅が出来る、と言って販売された土地が大量にあります。
しかし30年経って出来た駅ははるか彼方、この土地は線引きされて調整区域に。何と申し上げればいいやら、ご本人様いわく、ここは本当に電車が通っただけまだまし、実は北海道にもあるんですよ・・・・との事。
何とかなるものなら何とかしてあげたいのですが、さすがにこれはお断りする以外ありませんでした。
今ならこんな販売方法は許されませんし、買う人もいないでしょうが、これも日本が高度成長してきた爪跡の一つでしょうか。
何とか有効活用出来ればいいのですが。残念!

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排水管を埋設しようとしたらそこにはNTTのケーフルが縦断していた

その昔、住宅の排水を本管に接続しようとした時の事です。
その土地の前の道路には本管がなく、30メートル程先の広い通りに市の排水管がありましたので、仕方なくそこまで排水管を埋設して接続する事にしました。
工事見積りや許可手続きをするのに調査をして驚きです、
その土地の前の道路にはNTT・当時はまだ電々の1メートル四方もあるケーブルが道路を斜めに縦断していたのです。
知らないとは恐ろしいもので、NTTに排水管を入れたいのでケーブルを少し移動してほしい、と言っていきました。
NTTの担当者はポカンとして、何を言っているんですか?・・・・・
いや排水管が入らないから少し移動してほしいんです・・・・・
このケーブルを移動しろと言うんでかすか?・・・、工事代1億円以上かかりますよ。
と言われ事の大きさにやっと気がついたのです。
基本的な事前調査を怠ったらとんでもない事になるという、きつ〜い教訓でした。

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その別荘は他人の土地に建っていた

戸建別荘の売却依頼を受けた時の事です。
そこは空き地の目立つ古い大きな別荘地で、地図と公図を見ながら現地にたどり着き、調査を始めましたが何かおかしいのです。しかし現地にはちゃんと表札があり、依頼人と間違いありません。
どうも気になり再度公図や測量図で確認したところ、何と1区画間違えて建っていました。
古く空き地が多い別荘地では区画番号の看板も朽ち果てどこが自分の土地か分からない事が往々にしてあります。建築業者が区画を間違えて建ててしまったのでしょう、間違えられた土地所有者の方もめったに見に来られず、来てもまさか自分の土地に建っているとは思わずに、永い年月そのままになってしまったと思われます。
建てた方にも悪意はなく、話し合いで土地を交換される事をお勧めし、これにかかる登記などの諸費用を間違えた方が持つ事と適正なお礼をする事で円満に解決しました。
売却前に判明しましたので良かったですが、分からずに売買してなおそのまま今も発覚していないケースも多々あるのではないか、と思える事例でした。

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庭に植えてある松の木を切ってほしいと頼まれ・・・

中古住宅を買って頂いたお客様から、庭の奥にある松の木を切ってほしい、と頼まれました。
買って頂いたお客様からの依頼ですので担当者はわかりました、と気安く請負い、早速ノコギリを持ってきて切り出したのですが・・・、
皆さん松の木をノコギリでゴリゴリやるとどうなるかご存知でしょうか、
松の木は身を守る為に切り口から大量のヤニを流し、すぐにノコギリが動かなくなります。
それを知らずに1時間もあれば終わるだろうと切り出したのですが、とても思っていたようにはいかず、助っ人を二人呼んで悪戦苦闘する事5時間、手も服もヤニだらけでノコギリ2本ダメにして、幹太さ20pの松の木一本を切り倒す事が出来ました。
お客様には感謝されましたが、生きている木をむやみに切ってはいけない、まして松の木は素人が切るなんてとんでもない、という戒めでした。

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自然の節理はすごい、水騒動の巻

昔、農家のご子息が分家をされる事になり、本家の南西にある竹やぶと雑木林を切り開いて新築して頂いた時の事です。
高台に位置していましたので水の心配は全然ないところでした。
多少斜面に成っていましたので、その勾配に合わせて基礎を高くした事で床下に広い空間が出来、そこを広い床下収納庫にしました。しかしご入居後1ヶ月足らずで床下に水が染み出る様になりました。
いろいろ調査をすると、原因は竹木が水を吸っている所を切った為に、処理できない覆水が溢れてくる事がわかりました。
結果、床下に防水工事をして、建物基礎部分に排水溝を回す事で解決をみました。

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汚水管がダンボール紙で造られていた

昭和49年に、ある大手デベロッパーが宅地開発したところでしたが、お客様から排水が流れないとのご連絡があり、現地を調査しました。
いろいろ調べていくとどうも宅地の最終汚水桝から道路内の下水本管に至る間があやしいとなり、宅地内の最終汚水桝から着色した水を流して本管のマンホールを空けて見ていましたが一向に流れて来ず、やはりこの間で何らかの障害がある事が分かりました。
しかし管の洗浄機を入れても通らず止む無く掘り出す事に。管を見て驚きです、何とその管はダンホールの筒にコールタールを塗って防水してあるだけの物で、これが土圧でつぶれていたのでした。
いくらオイルショックの材料不足の時とはいえ、余りに悪質な手抜き工事でしたので、お客様と相談して市を通じて開発した業者に指導をしてもらい、無事解決を見ました。
予測の域を超えた手抜き工事でしたが、事前調査段階でも最低排水が流れるかどうかまでは調査しないといけない、と再認識した事案でした。

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夕方になると水道がチョロチョロしか出ない!

中古住宅を購入されたお客様から、夕方になると水道の出が悪いんだけど、とのお申し出が。
早速調査する事にしてご近所に聞いてみると、左隣の方は前々から夕方になると出が悪かったとのお話。
水道メーターは口径13oのものが各家についていましたが、水道業者に
よくよく調べてもらうと、何と本管からは2軒で1本取り出し、宅地内で2軒に分岐していました。
その為夕方水をたくさん使いだすと水圧が足りかったんですね。
昔の事とはいえこれも究極の手抜き工事ですが、年月が経ってしまって転売された場合の費用負担はむつかしい問題です。
市の台帳では各々引き込まれている様に成っていますし、前所有者の方もそんな事は知る由もなく、結局は関係者全員が応分の負担をして、個々に引き直す事で解決を見ました。

 

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